だいたい怠惰

逆から読んでもダイタイタイダ

スーパーファミコンが教えてくれたこと

 正月3が日も最終日。 明日からは仕事も始まり平常運転、年末年始休暇なんてあっという間だ。昨日は正月らしく親戚が集まり、子どもたちが遊んでいるのを見ていると、昔は冬休みってもうちょっと楽しかったなーってしみじみと思い出す。

 休みに子どもたちが集まるとゲーム大会が始まるというのはいつの世でも常であり、わが家もご多分に漏れずだ。今時の子はSwitchでも持ってくるのかと思いきや、昨日子どもたちが一生懸命やってたのがこちら。

  スーパーファミコンのミニ。これびっくりしたのが、カセットを持ち運ばなくても21本のソフトがあらかじめハードに内蔵されてあること。いろんなゲームを簡単に切り替えて遊ぶことができるのには正直驚いた。このボリュームで税抜7,980円は破格だ。

 というのも、その内容の充実ぶりがすごい。スーパーマリオワールドF-ZERO超魔界村といった初期の代表作からマリオRPGファイナルファンタジーVI、星のカービースーパーDXといったSFC後期の名作まで。他にもストリートファイターロックマンXマリオカートなど当時相当やり込んだタイトルも数多くあり、子どもより大人たちが夢中になったのは言うまでもない。

 しかし、ふと子どもたちのプレイを見ていて疑問というか不安がよぎった。たくさんのゲームを好きな時にできるのは便利だが、一つひとつのタイトルに対する思い入れが非常に希薄なのだ。ちょっとやって上手くいかなければ別のタイトルに。またちょっとやってCOMに負けるとはい次。といった具合にすぐに諦めてしまう。

 その結果、隠しステージやちょっとした裏ワザ、当時私たちが当たり前に知っていたプレイスタイルなどを何も知らないのだ。これでは本当にゲームを楽しんでいると言えるのだろうか?

 例えばスーパーマリオワールドはステージだけで70以上あるはずだ。子どもの力で一通りのクリアを目指そうとすると、果てしなく時間がかかる。私の場合小学生当時、ゲームは週に2回、1回1時間までという厳しい制限の中、弟と協力しながら足掛け半年以上かけてなんとかクリアした思い出がある。

 そもそもゲームソフトだけで1本1万円ぐらいしたような時代だ。簡単に何本も買ってもらえるわけもなく、なんとか手に入れた1本を飽きるまでやりたおしてきた。なのでそれぞれのタイトルに思い入れがあるし、プレイしてみても今だに身体が動きを覚えている。

 限られた時間の中で最大のパフォーマンスを求め、反復による反復でキャラの動きを身体(指)に染み込ませる。当時テレビゲームというものはたしかにそういう遊びだった。何度も諦めそうになりながらもたどり着いたクリア。そしてその感動や達成感、思い出は大人になっても色褪せないものだ。

 今回、たまたま古いゲームをお遊びでやっていたからだけであって、最新のゲームであれば子どもたちの遊び方もまた違ったのだろうか?ゲームが教えてくれる大切なこと、子どもたちにも知ってほしい。