だいたい怠惰

逆から読んでもダイタイタイダ

【自分語り】私が焼肉を激賞する理由

 好きな食べ物は何と聞かれたら、ラーメンとか焼肉とかカレーといったアイコンとしてわかりやすい食べ物を答える。舌が小5で止まっているのかも知れないが、少なくともこの質問に対して「肉じゃが」とか答えるやつよりは信頼できる人間だと自負している。

 

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焼肉について語りたい

 中でも焼肉が好きだ。なんて言ったって特別感がある。今でこそ行く回数も減ったが、働きはじめたばかりの頃は色々衝撃をうけ、週2ぐらいで焼肉屋に通っていた。月曜からだって行くし、誰とも都合がつかないときは一人焼肉も辞さないほどだったからその覚悟たるやだ。

 そもそも子供の頃は焼肉というと外で食べるものという概念がなかった。近所のスーパーで買ってきた肉を、玉ねぎやキャベツ、もやしと一緒にホットプレートで焼くあのスタイルこそ焼肉のスタンダードだと思っていた。それでもたまに食べれる牛肉に阿鼻叫喚し、何故か弟は牛脂を好んで食べていた。

 中学生になったある夜、友達の家族に店で食べる焼肉に連れて行ってもらった。焼肉なんて家でも食べれるんだから、どうせなら寿司がよかったなと図々しくも思ったのを覚えている。しかし、その時食べた焼肉は私の中の焼肉像を一瞬で粉々に砕いてしまった。今まで焼肉焼肉と喜び勇んで家で食べていたものは、ただの「肉野菜炒め」だったのだ。弟にも食べさせてあげたいと本気で思ったものだ。

 大学生になると友達と焼肉に行くということもあったが、たいていは食べ放題1980円みたいな店だ。飲食店でモトを取るという謎の行動原理に動かされ、固い肉を大量に取っては網いっぱいに焼き、ぱさついた寿司と一緒に流し込む。

 実はトマトが一番単価が高いのではなどと謎の独自理論を展開し、肉よりもトマトに執着する友人を愚かに思ったこともなければ、冗談で言っていたら本当にタッパーを持ち込んだヤツを蔑んだりもしなかった。若さと安さの結びつきは強い。

 いつかは本物の焼肉をという思いは常にあった。中学時代に一度だけ食べさせてもらったあの味が忘れられない。そんな私が働きはじめて焼肉にハマったのは、ある種定められた運命だったのかもしれない。有名な国産牛の生産地に近かったこともあり、焼肉屋がコンビニの距離感であるのだから。

 焼肉を食べる時のポイントは大きく2つあると考えている。「頼みすぎない」と「焼きすぎない」だ。初心者ほど、学生時代の私がそうであったように安い肉を大量に注文し、網の上に一気に置いてしまう。

 焼肉は「ちょっと高い肉を食べる分ずつ焼く」のが極意だと思う。このちょっと高い肉というのが言い得て妙で、刺しの入った霜降りもいいけど、じっくり焼いた赤身を少しの塩で食べるのが至高だ。うまい赤身が食べれる店こそいい焼肉屋だと思っている。

 そんなこんなで、昨日久々に焼肉を食べた。それだけのことだが、あらためて焼肉愛を思い出させてくれたそんなお店だったので。

 

 今日はそれだけ。あーまた食べたい。いおり。

 

お題「思い出の味」