だいたい怠惰

逆から読んでもダイタイタイダ

AI時代にもとめられるのは「◯◯力」だ

本日の日経新聞より。

生損保、AIで生む営業戦力、事務にメス、細る収益再構築。
2017/12/29 日本経済新聞
 保険各社がデジタル技術による業務の見直しに動いている。人工知能(AI)を使う技術や事務処理のシステムが進化し、契約書類を作成する手作業などを代替できるようになったためだ。伸び悩む国内市場でマイナス金利による運用難が重なり、収益確保のために事務の効率化を迫られている。余裕ができた人材は商品開発や営業にまわし、収益力を再構築する。

 AI技術によって最初に取って代わられるのはやはり事務か。事務的な作業も人間がやる以上はミスを前提に考えなければならないが、AIならそのミスを極限まで減らすことができる。実際に医療現場では、専門医でも診断が難しいとされる60代の女性患者の特殊な白血病を、約2000万件の医学論文を学習した人工知能(AI)が10分ほどで見抜き、担当医に適切な治療法をアドバイスして女性の命を救ったという事例もある。

 こういう分野は専門外すぎて憶測の域を出ないのだが考察してみたい。察するにAIの特徴はたくさんの情報を瞬時に扱えることと、あらゆるバイアスに影響されずに的確な答えを導きだせることか。上記の医療診断ような複雑な事例でなくとも、例えば従業員の人事考課などもAIにより適切な判断がなされるようになるのだろう。合理的な判断が企業や従業員にとって必ずしもプラスになるとは限らないが。特に日本のような義理と人情の上に成り立っているような社会では。

 しかし、働き方改革と言われるようにあらゆるものの考え方を根底から変えなければならない時代が訪れていると言える。昔のように身を粉にして働くことが評価につながるわけではなく、上司に対する過度な忖度は批判され、ワークライフバランスが叫ばれる世の中だ。生産性もコスパを重視され、愛社精神は犬も食わねえ。これからAIはどんな人物を求めていくのだろう。

 我々はAIに選ばれるためにAIに忖度する。ついにはAI無しではあらゆる判断ができなくなり、人間はAIの言いなりに。そして突如巻き起こるAIの反乱で人類は絶滅の危機に。あぁーこれくるわ「I'll be back」って。てかあれって2029年の話なんだね。近未来近づいてるなー。

 そんなことはどうでもよくて、これからの時代にAIにできない仕事とは何だろう?事務処理はもとより、士業なんかもAIにとって変わられていくのは容易に想像できる。肉体労働やサービス業なんかはAIやロボットの力を借りながらこれからも人間がやっていくイメージが湧く。営業はどうだろうか?最近流行りの行動経済学によれば「人間は常に合理的に行動するわけではない」のだから、AIが最適解を示しながらも、相手の心に寄り添うことはこれからも必要なんだろう。必要なのは「共感力」といったところか。適当にまとめたけど何だ「共感力」って。「共感力」の正体については今度考えよう。